
レコンキスタは約800年もの長い期間にわたる戦いだったため、その歴史の中には数多くの国王たちが関わりました。それぞれの時代の王たちが、異なる役割を果たしながらイスラーム勢力への抵抗と領土拡大に取り組んできたのです。以下に、レコンキスタの主要な段階ごとに活躍した代表的な国王たちを一覧で紹介します。
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イスラーム勢力による征服後、北部の山岳地帯で反撃を開始したキリスト教国の王たちです。
・アストゥリアス王国の初代国王
・718年または722年のコバドンガの戦いでイスラーム勢力に勝利し、レコンキスタの端緒を開く
・ペラーヨの後継者としてアストゥリアス王国を拡大
・北部山岳地帯の防衛とキリスト教勢力の基盤を強化
・アストゥリアス王国の最盛期を築く
・領土をレオンまで拡大し、レオン王国の基礎を築いた
キリスト教勢力が本格的に南下し、イスラーム勢力との大規模な戦いが始まる時代です。
・レオン王国とカスティーリャ王国を統合
・イスラーム勢力との戦いで領土を拡大
・トレド奪還(1085年)に成功し、レコンキスタの大転機をもたらした
・カスティーリャとレオンの王として勢力拡大
・11世紀にナバラ王国やアラゴン王国が成長し、レコンキスタに参加
・「全ヒスパニアの皇帝」を名乗り、レオン、カスティーリャを支配
・レコンキスタを推進
・「戦士王」と呼ばれ、サラゴサなどを攻略
キリスト教勢力がイベリア半島の大部分を奪還し、レコンキスタが最終段階に向かう時代。
・カスティーリャ王、のちにレオン王も兼ねる
・コルドバ(1236年)、セビリア(1248年)の奪還
・レオンとカスティーリャを統一し、大きな版図を形成
・「征服王(El Conquistador)」と呼ばれる
・バレンシア、マヨルカなどをイスラーム勢力から奪還し、アラゴン王国の領土拡大
・「賢王(El Sabio)」として知られるカスティーリャ王
・法典整備や学問の振興を行う一方、レコンキスタも推進
・カスティーリャ王としてイスラーム勢力との戦いに関与
・国内外の混乱期でもレコンキスタの継続
グラナダ陥落によってレコンキスタが完了する時代の王たち。
・カスティーリャ王として、グラナダに対する圧力を継続
・政治的混乱の中で後継者問題が発生
・カスティーリャ女王
・フェルナンド2世との結婚によるカトリック両王として知られる
・グラナダ陥落(1492年)を達成し、レコンキスタ完了
・アラゴン王
・イザベルとともにスペイン王国の基礎を築き、レコンキスタを完結させた
・グラナダ戦役の軍事的指導者
ポルトガルもレコンキスタに重要な役割を果たしました。
・ポルトガル初代国王として、イスラーム勢力と戦い独立を達成
・リスボン奪還(1147年)
・ポルトガル王として内政強化と対イスラーム戦争を推進
レコンキスタに関わった主要な王たちは以下の通りです。
このように、レコンキスタは一人の王ではなく、世代を超えた多くの王たちによる長期的な共同事業だったのです。そして最後には、イザベルとフェルナンドのもとでその歴史が完結したわけですね!