レコンキスタが世界史において重要な理由は?

「レコンキスタって、スペインやポルトガルの話でしょ?世界史にはあんまり関係ないんじゃないの?」と思う人もいるかもしれませんね。でも実は、レコンキスタは世界史の流れを大きく変えたといってもいいくらい重要な出来事なんです。どうしてそんなに大切なのか、その理由を一緒に見ていきましょう。

 

 

スペインとポルトガルという大国の誕生

まずレコンキスタがあったからこそ、今のスペインポルトガルという国が生まれました。それまでは、小さな王国がバラバラに戦っていましたが、イスラム勢力を追い出すなかで大きな国へと成長していったんですね。これがなかったら、もしかしたら今のような「スペイン」や「ポルトガル」という国はなかったかもしれません。つまり、レコンキスタが国づくりの出発点だったわけです。

 

大航海時代へのつながり

レコンキスタが終わった1492年、ちょうどコロンブスが新大陸を発見した年でもあるんです。どうして同じ年にそんなことが起こったのかというと、レコンキスタを通じてスペインは強大な国家になり、次の「新しい土地」を目指す力をつけたからなんですね。そしてポルトガルも、レコンキスタで鍛えた力を使ってアフリカやアジアへ進出していきました。つまり、レコンキスタが世界中への進出=大航海時代のきっかけを作ったんです。

 

キリスト教世界の拡大

レコンキスタはキリスト教のための戦いだったので、その勝利によってヨーロッパにおけるキリスト教の勢力が一気に強まりました。この流れが、その後のヨーロッパ中心の世界を形作る大きな要因になったんですね。だから、レコンキスタはキリスト教世界の拡大と、イスラム勢力の後退を象徴する出来事でもあったわけです。

 

文化・思想の影響

レコンキスタの過程では、イスラム文化とキリスト教文化が激しくぶつかり合う一方で影響もしあって、イベリア半島ならではの独特な文化が生まれました。その文化は、レコンキスタ後のヨーロッパの学問や芸術、建築にも大きな影響を与えたのです。たとえばアルハンブラ宮殿のような美しい建築も、こうした文化の交流から生まれたものですね。

 

このようにレコンキスタは、スペインやポルトガルの歴史にとどまらず、「国づくり」「大航海時代」「キリスト教世界の拡大」「文化交流」といった、世界の歴史にとって大きな意味をもつ出来事だったんです。だから、レコンキスタを知ることは、今の世界の成り立ちを知るうえでもとても大事なことなんですね。