
レコンキスタは、イベリア半島で約800年続いたキリスト教勢力によるイスラーム勢力からの領土奪還運動でした。この長い戦いが終わったことで、イベリア半島だけでなくヨーロッパ全体の歴史が大きく変わりました。では、レコンキスタの歴史的意義をわかりやすく解説していきます!
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レコンキスタの完了(1492年)により、イベリア半島から最後のイスラーム国家(ナスル朝グラナダ王国)が滅亡しました。これによって、イベリア半島は完全にキリスト教世界へと変わり、ヨーロッパの宗教的な統一が進みました。
スペインでは、レコンキスタ後にユダヤ人やムスリム(モリスコ)の追放や強制改宗が行われ、カトリックが国家の中心となりました。この影響は長く続き、スペインとポルトガルはカトリック大国として成長していきます。
レコンキスタの過程で、カスティーリャ王国やアラゴン王国は力を強め、最終的にスペイン王国が誕生しました。同じくポルトガルも独立し、両国は中央集権的な国家へと発展していきます。
レコンキスタを進める中で、王が直接指揮をとる場面が増え、結果として国王の権力が強まりました。この流れが、後の絶対王政の基盤になったのです。
レコンキスタが終わると、スペインとポルトガルは軍事力を海外進出に向けるようになります。特に、1492年のコロンブスの航海は、レコンキスタ完了とほぼ同時に起こった出来事であり、スペインが新世界(アメリカ)へと乗り出す転機となりました。
ポルトガルはアフリカやインドへ、スペインはアメリカ大陸へと進出し、ヨーロッパの勢力が世界中に広がる時代(大航海時代)が始まりました。
レコンキスタを完了したスペインは、ポルトガルと並ぶヨーロッパ最強の国へと成長し、16世紀にはヨーロッパの覇権を握ります。
イベリア半島からイスラーム勢力を追い出したスペインは、そのまま地中海や北アフリカへと進出し、オスマン帝国と対立するようになります。この対立が、レパントの海戦(1571年)などの戦争へとつながっていくのです。
このように、レコンキスタは単なる戦争ではなく、ヨーロッパの歴史そのものを大きく変えた出来事だったんですね!そして、その影響はやがて世界の歴史にもつながっていくのです。